デビット・ボウイとインターネット

音楽ファンにとっては、彼の死は大きなショックとなった。

それに伴い、様々なニュース、インタビューが放映されたが、1つのインタビュー内容に魅せられて。1999年のBBCインタビュー。

やはり彼は天才であり、ビジョンを持った思想家ですね。
彼の常に変化していく音楽や、金融の画期的商品「ボウイ債」については多く書かれているが、1999年にインターネットについてこのような考えを持ち、物事を捉えて、将来をみていたとは驚き。

彼曰く、彼の創造性は緊張・対立から生まれ、ロックが当時の現状に対しての反骨精神であり、社会の「型」を変えるものだったと。そのカオスが今後のインターネットになるであろうと話していました。

音楽も80年代ごろから変化をしており、昔のように時代を象徴するアーティストの不在により、その神秘性が失われ、音楽の職業化と音楽のカテゴリー化が進んだとのこと。最近ではアーティストと聴衆(オーディエンス)の関係性が変化しており、レイブ音楽のように、聴衆にアーティストが沿う新しいカタチも出て、流行ってきていると。

社会現象でも同じように、時代の推移と共に単一的・絶対的な物事の見方が少なくなり、インターネットのような媒体が、水面下で分裂・細分化された社会の価値観を映し出し、新たな緊張感を生むとのこと。アーティスト・聴衆の関係のように、インターネット上でのユーザーとプロバイダーのやりとりが、今後我々の固定概念を始め、持っている「型」を破壊していくだろうと話していました。緊張と対立。それがとても怖く、計り知れないほど深くて広く、また楽しみであると。だからボウイ債の金額を、ネット事業・会社に投じると語っていました。

なるほど。このように大局的に捉える話しを久しぶりに聞き、妙にすんなりと入って来ました。彼の思想・原動力が少し見えたような気が。最近どんな事を思っていたのか、聞いてみたかった。社会の「型」を壊す。。。これこそイノベーション!そしてインターネットの力!