ベンチャー企業に対する融資について

「繋いで支える」コンセプトを元に、今まで様々な会社の成長ステージに立っている会社を見てきました。素晴らしいビジネスモデル、又は、製品を開発しても、まだ会社自体の安定的な資金の流れが確保できないので、なかなか融資まで受けられない会社が多くあります。このような初期ステージにある会社の場合は、エンジェル投資家からの出資、関係者からの融資などが適切で、我々のようなノンバンクからの融資も大変難しいものとなっています。政策金融公庫から融資を受けられても、地銀、信用組合等からは借入が出来ず、この転換期で困っている会社を多く見てきました。不動産を始め、担保などの保全対象となるものが少ないので、現在、案件組成は難しく投資家の皆さまにはご紹介出来なくなっています。

では、どのタイミングであれば融資が可能になるのか。

ベンチャー企業への投資から融資に繋げていくタイミングはどこにあるのか。 

そのような事を考えている時、画期的な製品を考案・開発して、エンジェル投資や少額の個人融資を受けながら、プロトタイプ製品を自力で開発した会社の社長と会いました。製品自体に関しては好評を得ており、現在大型な注文書を受けましたが、その製品を大量生産するまでの費用が足りなく、銀行は融資して頂けないとの事で弊社に相談。結構厳しい立場にいますよね。大型注文書が来ても、製品を出荷しなければ売上は立たず成長できない。でも前もって現金が無ければ、製品を大量生産できず、結果、注文書の履行ができず注文自体を断るしかない。いずれにせよ、最初にお金が無ければ何も起こらないことには間違いありません。

では誰がリスクを取るのか?本当にリスクはあるのか?きちんとした契約書と注文書があれば、売上計上からの債権回収まで繋がるのではないか?誰かが最初に会社の可能性を信じてお金を融資する。。。このタイミングが会社にとって大きな分岐点になりますよね。質問への正解値はまだ見つかっていません。

我々の優先順位は信頼して頂いている投資家の保護です。厳格に審査を行った上で、このような状況にある会社等に融資をして行き、成長へのきっかけを作れれば良いなと感じています。成長するためのつなぎ資金、仕入資金を必要とする会社を今後も支えて行きたいと考えています。より多くのビジネスモデルや、製品が世の中に誕生することを夢見て。