太田市場

先日、都内で果物専門店を経営する知人のご好意もあり、太田市場へ見学に行きました。これがまた圧巻。太田市場では、毎日3,000トンの青果が取引されているとの事です。実際に競りで販売されているのは、約10%ほどですが、物凄いボリューム。良く見かける2トントラック1,500台分の野菜、果物の取扱となります。東京中央卸売市場の1つですが、都内のみならず日本の台所の役割を果たしているそうです。置かれている数々の段ボールを見ていると、これが1日で循環すると思うと感嘆すると共に、その消費の多さには驚きました。太田市場では、その他に水産物と花卉(かき)もありますが、青果と花卉の取扱量は日本最大だそうです。

朝7時前に行きましたが、ものすごい活気でした。その建物の中には、卸売、仲卸、小売業者がひしめき合い、ドラム缶の上にハンドルがあるような独特なフォークリフトが急ピッチで行きあっていました。競りの際には、代々受け継がれた「指定席」に座り、意外と秩序良く行われており、長年隣り合わせで仕事しているようなので、変に競争が起きることもなく、淡々と進められていました。まるで、お互いの得意とする分野があり、それを理解して譲り合っているかのように。朝の競りの後に、多くの仲卸、小売り業者の方々とも会うことができ、現状を教えて頂き大変勉強になりました。

特に興味深かったのは業界用語の「悩みともがき」。「なやみ」は商品が余っている状態で、「もがき」は商品が足りない状態のことを表すそうです。卸売、仲売、小売業者の相互依存・信頼関係を表現するみたいなものですが、商品が余っている状態でいつ値崩れてもよく「悩んでいる」ときに、仲売、小売が一定の数量を「高く」買い、逆に、商品が足りない状態で値上がりの状況に「もがいている」ときに、卸売(仲卸)が一定の数量を確保して「安く」売るという関係だそうです。日々の取引価格の変動を消費者に転嫁ができない中、互助的なシステムでバランスを取っているようです。

1日の終わりに、大量の青果が余ることはあるのですかと聞いたところ、全て捌けるとのことです。多少品質が劣っているものでも、廉価で買っていく業者がいるので、太田市場で廃棄するものはないそうです。安心しました。需要供給のバランスと多くの人は言いますが、最終的にはやはり価格の問題ですね。どんなものでも価値はあり、あとは人によっての付け値が違うということでしょうか?

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